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自転車通勤

腎臓やら肝臓やら、病の進行に自覚症状が伴わない臓器の状態チェックには、やはり健康診断や人間ドック等が欠かせない。
――― 健康診断で分かる病気なんて高が知れてるよ。
このように口走る人をたまに見かけるが、もちろんそれはとんでもない間違いだ。その発言にどの様な根拠があるのか、逆にじっくりと訊いてみたい。
血液、尿、エコー、レントゲン、そして血圧、体重etc.
これだけで実に多くのことが判明するし、重大な疾病の手掛かりをつかめることも屡だ。

ずっと気になっていた高めの血圧。高血圧症とまでは診断されないが、毎年の健康診断では徐々に高くなっていく傾向が見られ、3年前、ついに正常値でも上限ぎりぎりの数値になってしまったのだ。
膨らみつつある不安に対し、先ずは血圧関連の情報をネットで集めてみることにした。
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そこで分かった恐ろしいポイントは、高血圧による合併症である。
高血圧の状態が続くと、心臓は過重労働に対応しようと心筋をふやして大きくなる(心肥大)。また、血管は高い圧に負けまいと壁を厚くする。高い圧力によって血液の成分が動脈の内壁に入りこんで、それにコレステロールが加われば動脈硬化を起こしてくる。これが更に進めば虚血性心臓病(狭心症や心筋梗塞)となる。また、血管障害だから当然脳への影響もある。脳の動脈が硬くなると、心筋梗塞と同じようなプロセスで脳梗塞が起こる。そして硬くなった細い血管は、非常にもろくなることを覚えておこう。もろくなったところへ高い血圧がかかると、脳の血管が破れて出血が起こる。これが脳出血。そして脳梗塞と脳出血など、脳の血管の障害が原因となり、脳が正常に働かなくなるのを脳卒中というのだ。
まだまだある。腎臓も動脈硬化の影響を大きく受ける臓器なのだ。腎臓は血液の中からいらない老廃物や有害なものを濾過して取り出し、それを尿にして体外に出すという働きを持っている臓器だが、そのため腎臓の本質部分は毛細血管のかたまりのようになっている。だから動脈硬化が起こって血液の流れが悪くなると、腎臓の働きはぐんと落ちることになる。
以上を記述するHPは星の数ほどあるので、このまま書き続ければ、幾らでも怖い話は出てくるのだ。

“病気”までにならない為には、生活習慣の改善が急務。これはどこのHPにも記してあった。適正体重の維持、ストレス防止、適度な運動、規則正しい生活、充分な睡眠、塩分、アルコールの取り過ぎに注意etc.
自分に当てはめてみると、運動、塩分、アルコール辺りに問題がありそうなので、早速改善にトライしてみたのだ。5年前に遡るが、手始めにロックの朝の散歩は自分が担当することにした。毎朝6:30に起床、おおよそ20分間の極軽い運動なのだが、効果はすぐに現れた。以前にも況して寝付きが良くなり、眠りの深さも段違いに改善されたのだ。そして朝食時の食欲は、正直倍増したと言っていい。
毎日の晩酌については、人間ドックの問診の際に、
――― 週二日は休肝日を作ってくださいね。
と指摘された。
しかし何より楽しみである晩酌の回数を制限されるのは、少なからず抵抗感があったので、その代わりに一回分のアルコール摂取量を抑える方向をとってみた。かなり以前からビール350ml+焼酎ダブル2杯が平均的な毎晩のペースだったが、それをビール350ml+焼酎ダブル1杯に減らしたのだ。たったそれだけだが、気持ち的には大分改善出来ているような雰囲気に浸れるのだ。
まあ、こんなレベルでスタートし、たまに市民プールへ泳ぎに行ったときなど、設置してある血圧計で進捗状況を観察していったのである。因みに私は血圧計を所持していない。手元に血圧計を置いておくと、気になり過ぎて、しょっちゅう測ることになりかねないからだ。

それから1年が経った時点で、肝心の血圧は“やや落ち着いている”といった微妙な状況にあった。
このままでは実質的な改善は望めないと判断、思い切って自転車通勤を始めることにしたのである。片道7km強、往復15kmが毎日のメニューとなった。

三日坊主になるのではと心配していた自転車通勤は、思いの外楽であった。それと同時に、通勤に使っている人が意外に多いことが分かり、何だか仲間がいるようで無性に嬉しい気分にもなれたのだ。
始めた当初はやや疲労を感じていたものの、ひと月もすると体は完全に慣れてきて、青梅街道などのスピードが出せるところでは、短時間だが思いっきりペダルを漕ぎまくる快感を覚えてしまい、日々自転車通勤の虜になっていくのだった。

そして自転車は確実に血圧を改善していったのである。
始めてから10ヶ月後の測定では、120-75と正に理想的な数字を示し、それから月イチで測り続けても、常に同様な数値に落ち着き始めたのである。
更にそれから1年半後。定期的な人間ドックの結果で、思いもしなかった興味深い結果が出たのである。
それは尿検査で蛋白が出なかったこと。私は小学生の頃から健康診断等で尿を検査すると、必ず蛋白尿が出てしまい、詳しく診てもらった医者からは「起立性蛋白尿」と教えられた。これは病気とはいえないレベルの現象ではあるが、それから成人に至るまで、いつ何時の尿検査に於ても必ず蛋白が出てしまい、その度に再検査を強いられる厄介な現象だったのである。
それが昨年の人間ドックの際、生まれて初めて蛋白尿が出なかったのである。フロックとも勘ぐったが、今年春の検査に於ても引き続き陰性となったのだ。起立性蛋白尿は病気ではないと分かっていても、何か自分の体の中にプラス傾向の変化が起きているのではないかと、かなりなウキウキ気分になってしまうのだ。
まあ、これについては自転車の効果ではないのかもしれないが、はっきりしていることは、自転車にプラス要素はあっても、絶対にマイナス要因はないということだ。

  1. 2007/11/01(木) 22:46:14|
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  1. 2007/12/13(木) 06:38:27 |
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